年齢=障害者家族歴な主婦のドタバタのほほん日和

重度自閉症者のきょうだい児として育ち、結婚後は軽度知的障害児二人の母になりました。障害支援分野でNsをやっています ☆

中度寄りな軽度知的障害児の勉強を考えるの巻

はてさて、季節が変わる頃には中学生になっている2番っ子。

そろそろ制服や学用品の準備に取り掛からなきゃ。

フラストレーション耐性や自己主張が低めで昔は色々苦労が絶えなかった1番っ子に比べて、2番っ子は幼児期から我慢強く言語発達遅滞が目立ちながらも愛想が良かったので育てやすかったかといえば・・・まぁ、そうでした。

子どもだから普通に日常生活の中でアカンことやらかして、それがわざとじゃなくても内容によっては当然注意叱責されたりするのですが、2番っ子は如何なる時も言い訳とか反論とか逆ギレとか一切なく「はい」「ごめんなさい」と直立不動の涙目で頷くだけでした。何年も前から。

・・・し、叱れないじゃないか、そんな態度を返されたら:(っ`ω´c):グヌヌ

それでも言うべきは、親として頑張ってキツめに言ってきたつもりです、はい多分。

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対して小学生時代の1番っ子は言葉ではなく態度で反抗していました。

睨む・舌打ち・馬鹿にした・物を投げつけてくる・家具や壁を殴る蹴るetc…コノ野郎、ふざけんなーヽ(`Д´(○=(・∀・#)

なんて、数年前の1番っ子(と私)は日常茶飯事でした。

元はと言えば何の注意だったか分からなくなっちゃうくらい(汗)

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話を戻しますが、2番っ子はそんなこんなで学校生活での対人トラブルもほぼありませんでした。

あっても加害者側と認識されることはなく、毎回「ちょっかいを出されて悲しい思いをしたみたい」で済む程度。

幼い頃から我慢強く年長者からの指導を聞き入れルールを守って生活を送る姿勢を持っていたからこそ、トラブルが生じた時も「どちらにも問題があった」とか「両成敗」な結果にはならなかったのかなぁと思います。

何年もかけて「我慢とかやり抜く力をつける訓練として、常日頃の自宅学習は最適!」と推してきた私。

学習だけではありませんが、ソコソコ頑張ってきたおかげで1番っ子の方もなんだかんだで落ち着きあるジェントルマンに急成長してくれました。

しかし2番っ子は注意欠陥傾向がありながらも、元々が落ち着いているタイプ

他者に対する優しさや気遣いも心掛けているし。

支援級で出された宿題があれば、下校後に自主的に取り組んでいるし。

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・・・ならば家庭学習はそんなに用意しなくても良いかも?

宿題をやったなら今日はもう別にいっか~ヾ(*´∀`*)ノ

 

なーんてこの一年、思っていたんですけど。。。

ですけど!!

 

あれ?なんかヤバくない?!

2番っ子は宿題を出されると、帰宅後に自主的にランドセルから教材を取り出し取り組んで片付けます。

私は「分からないから教えてください」と声をかけられた時以外は何も手助けしませんでした。

ふむ、主体的。良きかな良きかな。

支援級の先生から出されているだけあって、宿題の内容は非常に簡単でした。

最近は分数の掛け算・割り算が多いです。

分母も分子も一桁の。

そういえば私から先生に

「自分で取り組む姿勢をもつことが大事だから、一人でできるレベルの宿題を出してください」

とお願いしたことがあったかも。

これには「先生の負担にならないように、2番っ子にとって難しめな学習は私が準備して教えますので(キリッ)」という意味も含まれているのですが、その含みを私自身が忘れておりました(汗)

もちろん長期休暇中は宿題の他に、自宅にあるドリルや通信教材に取り組ませたりしていましたが、やはりそこは知的障がい児。

毎日地道な積み重ねが大事だから、一時的に頑張るよりも長期的に取り組む方が良いわけで。

 

夕食時に何気なく「150円のものを二つ買う」という話題をしたことがあります。

②「二つで何円だっけ?」

私「15‪ ✕ ‬2 をすれば簡単だよ」

②「うーん、、、、、、、、、17?」

私「!?」

一桁同士の足し算引き算も指折り数えて計算しているし。

でも一桁同士の掛け算割り算は大丈夫。

こちらは計算というよりは暗記しているのでしょう。

二桁がちょちょいと加わると筆算すら危うくなることもあり・・・(汗)

割り算何て警戒レベル。

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長期休暇中は繰り返し毎日勉強するから解けるようになります。

しかし休みが開けてしばらくしてから我が家用の教材で自宅学習をすると、完全に忘れとる。

六年生でこれはマズイぞ。

 

1番っ子と差が出てきた

早くから療育手帳を取得していると、10歳に再判定というイベントがあります。

その際に知的状態を測る目的で心理検査を受けるのですが、当時の2番っ子・1番っ子は共にIQ70直前でした。

グレーゾーン一歩手前、ギリギリ軽度知的障がい児。

二人は赤ちゃんの頃から似た感じで成長してきました。

どちらかというと2番っ子の方が社交的で愛想良く誰からも可愛がられる、且つ好き嫌いなくいっぱい食べていたので、育てやすさ感は一段上でしたが。

どこに行っても可愛がられ、みんなからチヤホヤされる安心タイプ。

反対に1番っ子は未就園児の時から多動だし集団が苦手で直ぐにその場からいなくなっていたので、そんなことは一切ありませんでした。

GWに初めて行ったこどもの国は入場ゲートを過ぎて10m歩くまでが限界で、走って逃げようとしたのを何とか捕まえてそのまま帰宅だったし。

未就園児子育てサークルに参加しても黙々と逃げ出そうとして落ち着かず、自己紹介前に退席させていただきました。

行方不明にならないように必死に追いかけ回していたので、当時の私はママ友を作る余裕もなく。

夜に鍵を静かに開けてパジャマ姿のまま家からいなくなっていたことは複数回。

点滅する明かりが好きだったから、大体近所のカラオケボックスのネオン看板の下で一人楽しそうに飛び跳ねていて、直ぐに確保できたけど。

・・・・・・・よく無事だったな。

2番っ子と二人で平日の午前中に市民プールに行った時は、水中ウォーキングをしているおじいちゃんおばあちゃん達(初対面)にプールの中でよく抱っこされていたっけ。

泳いでいるといつの間にか抱っこされて「ヨシヨーシ、」ってニコニコイイコイイコされちゃって。

一度年齢を聞かれて三歳だって答えたら、あまりにもプクプクで巨大な年不相応な見た目にビックリされちゃったみたいで。

肥満気味な小学生っぽい貫禄ある出で立ち、そのくせまだまともに発語ひとつない子だったから。

私やマイダー(マイダーリン)の両親もそうなのですが、あの年代の方たちって「よく食べる子=良い子」なんですよね(おかげで「どんどんお食べ」ってしょっちゅう両祖父母は差し入れをくれて、遊びに行けばご馳走様が毎回用意されていていたっけ)。

そんなこんなで市民プールでギャップ萌えをかました2番っ子は一時期おじいちゃんおばあちゃんたちのアイドルになっていました。

で、先日ある機関で心理テストを受けてIQを測っていただいたんです。

そこで出た全体的な数値は、なんと50台前半でした。

 

うぉぉぉ!?

あと少しで「中度知的障がい」に手が届きそうなところじゃん。

療育手帳判定時の検査とは違う内容とはいえ、かなり下がっとるやないかーい!!

 

んー?

なんでこんなに下がった? 

違う検査だからとはいえ、1番っ子が受けた時は両検査結果に大して差はなかったのに。

身の回りの世話や学校生活は、同年齢集団の中でも主体的にしている方だし。

大雑把で下手だし、言葉にカタコトな部分があることは一目瞭然だけど概ね分かってもらえます。

集団行動は一斉指導で通じるから、日常的な手助けは必要なし。

10歳の時に比べて、さらに「しっかりした小学生」になったとは思うのですが。

知的障がいってだけあって、どうしても勉強面のサポートは必要だから主に算数と国語だけ支援級で受けてはいるけどさ。。。

単純に実年齢と能力の差が反映されたのかもしれないけど、一年ちょっとでここまで開くのも如何なものなのか。

頭の中で考えられる?

小学校高学年くらいの時の1番っ子はフラストレーション耐性が低く、当時すでに反抗期に入っていたこともあり、家庭でビシバシ指導されていました。

自己表現力も大切ですが自己抑制力もつけねばと、それを目的に日々家庭学習を取り入れていました。

もちろん貴重な子ども時代なので、家族でお出かけしていっぱい遊び楽しみつつ。

www.mosikasitara-iina.work

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家庭学習は相当な数の問題集に取り組み、通信教材も使用しました。

当時よく使っていたのがこちら⬇

日々の取り組みのお陰か、苦手はありつつもソコソコに四則計算や読み書き、世の理なんかも理解して中学生になることができました。

あの頃の1番っ子と今の2番っ子の学力的違いってなんだろう?って考えてみたところ、明らかなのが暗算の可否

先述しましたが、2番っ子は六年生になっても足し算引き算を指折り数えてやっています。

桁数が多いと筆算すら怪しいレベル。

当時の1番っ子は小数は苦手でしたが、それ以外の計算問題は「めんどくせーなー(。´-д-)ダル」って態度をしつつも一人で解いていました。

正解も多かったです。

これもやっぱり毎日コツコツ家庭学習を取り組んでいたからなんだろうな。

 

「暗算ができる」ってとっても大切なんです。

それはつまり「頭の中で、知っているルールを展開して考えられる」ってことだから。

年長者から教えてもらたことを、自分自身に活かせるってこと。

しかし2番っ子は「足し算は増やす」「引き算は減らす」のルールは分かっているけれど、それを頭の中で展開して答えを導き出せないようです。

これって結構大事なポイントで、大雑把なお金の計算とか「何時に○○があり、そこに行くまでに▽分掛かるから■分には出発しなきゃ。あ、準備に5分掛かるからもうちょっと早めに動くかー」みたいに、社会生活の自立にも関わる思考力です。

自己抑制力に注視していましたが、学習ってそもそも思考力を高めるためのもの。

テストで高得点を取ったり偏差値を上げるためだけでなく、「考えて生きていく」ための訓練なのです。

訓練を重ねて得た思考力は日常生活を助け、安心・安全な日々の土台になります。

子どもたちが社会の中でルールを守り、自分も他者も困ることなく好きなことを楽しめる人になれるように家族一丸となって頑張ってきました。

しかし今更ですが、やはり思考力はしっかり意識して押さえておかにゃアカンのでは?

「平和に過ごしたい」「ルールを守って行動しなきゃ」という意思や姿勢はバッチリです。

その上で、できる限りでいいから「考えようとする力」「頭の中で答えを出す力」を養っておかないと。

社会にはたくさんの場所があり色々な人がいるから、至る所で常識やルールが複雑に絡み合っています。

その複雑さを前に「自分なりに物事を最適に考える」ことができないまま大人になったら、短絡的でアホな行動をする困ったさんになりかねないじゃないか?

「自分が困る」程度なら便利アプリとかを活用する習慣がつけば解決できるかもだからいいけど、他人様や社会に迷惑をかけるなんてことがあったらどうしよう(~_~;)

知的障がい持ちなら尚のこと、下手したら自立してすぐに狡い人にカモられるかも!?

成長と共に自由に行動し、日に日にヒヤヒヤさせてくれることが増えてきた2番っ子。

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実際、行動や発言について「もう少しちゃんと考えなさい」と注意することがココ最近はしばしば。。。

元々他者に対する優しさや気遣いも心掛けているタイプ・・・とはいえ、そこはやっぱり思春期だもんなー。

未熟なくせに一丁前にふてぶてしかったり自信過剰な面が目立つ時期になってきたし、まったくもう。

これは早急に取り掛からねば!

 

初心に戻って家庭学習を頑張るぞ

そういうわけで、ここ最近は支援級の宿題の他にも家庭学習を再開することにしました。

・三年生レベルの基本的な計算ドリルは間違いが多いけど、マンツーマンでお直しをすればできる

・漢字の書き取りは(理解はともかく)六年生レベルのドリルも大丈夫。なんなら自力で漢字辞典で調べられるように教えておいたからなんとかなる

・国語の文章問題は、手短かで要点を押さえたこのドリルなら高学年レベルでも大体できた!

・理科と社会は要点を押さえた簡単なドリルでカバー。鉄道好きにはこれでしょ!ってことで四年生レベルで復習

・あとは全体的に簡単な通信教材でバックアップ

通信教材はデキタスではなく、⇧のうんこゼミを使用することにしました。

2番っ子はパソコンのキーボードに苦手さがあるので、タブレットやスマホでも取り組みやすいこちらの方が合うみたい。

アルファベットの理解もまだまだだもんなー( ̄▽ ̄;)

もっと下の学年だったら思考力UPと楽しさを掛け合わせて、こういうのを使っても良かったかも⬇。

しかし高学年ともなると学習すべきことが多いし中学校生活も意識しなければならないので、「The 勉強」な内容にした方が今後のためになると思います。

毎日コツコツ、ちょっとずつやっていきましょう。

さて、あと三ヶ月で小学生も終わり。

頑張るぞー!!