年齢=障害者家族歴な主婦のドタバタのほほん日和

重度自閉症者のきょうだい児として育ち、結婚後は軽度知的障害児二人の母になりました。障害支援分野でNsをやっています ☆

発達障害4つを線路と汽車で例えてみたら・・・

皆さん、こんにちは。

今回は私がこれまで勉強し、また仕事やプライベートで経験してきたことにより得た各発達障がいに関する解釈や支援方法についてお話しようと思います。

これはあくまでも私見です。

 

本題前に「子ども成長と支援」について解説

今回は、子どもを「線路を作り、汽車を走らせる人」に例えます。

 

幼児期

子どもはまだ、自分で線路を作り汽車を走らせる方法を知らない。

そこで大人は、子どもに道具の使い方や線路の作り方、燃料の選び方、汽車の走らせ方をゆっくりと丁寧に教える。

最初は親からマンツーマンで教わるが、次第にお友達と一緒に少人数で遊びながら幼稚園や保育園の先生たちからも教わるようになる。

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小学生

小学校に入学すると、同い年で様々な集団学習を始める。

今後ひととして進める道がいくつもあることを教わり、大人の指示の下で示された道の上に少しずつ自分自身で線路を築いていく練習をする。

線路を築いた後は、少しずつ自分で汽車も操作するようになる。

大人から教わりながら知識を広げていき、次第に自力で線路を築き汽車を走らせることができる距離が伸びていく。

線路作りや運転で、ときに失敗することもあるが、大人が見守っている為すぐに助けに来てくれることも多い。

失敗から学びながら、線路作りや運転技術を磨いていく。

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思春期~青年期

大人に示された複数の道からどの道に線路を築くか、次第に自分で選択するようになる。

自分が運転する汽車がトラブルや事故を起こさないように注意しながら走るが、ときとして道の選択を間違えたり経験不足の為失敗してしまうこともある。

大人からアドバイスを受けつつも、自分で考え悩みながら進む道を軌道修正したり、線路を地道に作り直したり、さらに運転技術を磨いていく。

大人は少し離れたところから静かに見守っている。

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成人期

自分で道を開拓することから始めるようになる。

これまでの学びや経験から、大人に見守られることがなくても開拓した道に自分で線路を築き汽車を走らせる。

またこれまでの学びや経験をもとに、子ども達に線路の作り方や汽車の走らせ方、道の選び方を教えるようにもなる。

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各発達障がいの特徴と支援

以下は主に小学生の時期について解説したものです。

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知的障がい

線路作りと汽車の運転に例えたら?

幼児期の手厚い指導を受ける時期から大なり小なり理解力の乏しさが目立ち、周囲の子ども達よりもさらに手厚いサポートを必要とする。就学後も大人から指導を受けながら同い年の子ども達と一緒に自分の線路を作ろうとするが、指導内容の理解が難しく、作り方や手順が分からず立ち止まり取り残されてしまいがち。自分の汽車の走らせ方も燃料の種類や使い方も分からず戸惑うことが多い。自分が何を理解できていないかも分からない又は分かっても伝わるように言葉にすることが困難であるために、自分から大人に助けを求めることは難しい。

支援方法

本人が何処までなら理解できているか・自力で出来るか、何が分からないか・どこから出来ないのかを観察し判断する。理解している・自分でできることは評価し、理解や実行に困難がある部分は支援者が解説し理解を促したり一緒に実行する。これを繰り返し丁寧に行うことにより、支援者の見守りの下、自分の力で線路を組み立て進行方向をしっかりと見て、ゆっくり確実に機関車を前進させていくように促す。

 

自閉症

線路作りと汽車の運転に例えたら?

線路の部品を渡されると、自分なりの線路や他の制作物を作る。ときとして素晴らしい作品ができることもあるが、周囲から見ると理解しがたい形状の線路や作品が多い。特定のものに強い興味・関心を示す。効率や走りやすさ、適切な進路、又その必要性等には興味・関心を示さないことが多い。燃料の種類や使い方、走らせ方にも本人なりの考えやペースがある。

支援方法

本人が作ろうとしているものや進もうとしている方向、進むペース、機関車の走らせ方を観察し判断する。社会生活の中で本人や周囲が困難な状況に陥らないように、受容できる部分は尊重し、安全を考慮して見守る。本人が安心して自分なりの制作や走行ができる状況を認め、環境を整える。本人が社会生活を送る際に、必要な線路の作り方や機関車の走らせ方等を本人なりの形にできるように、一緒に試行錯誤しながら形成していく。

 

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線路作りと汽車の運転に例えたら?

人懐っこくおしゃべりが好きである為、指導する大人とはすぐに仲良くなれる。一見エネルギッシュに見える。どんどん線路を作り汽車を走らせようとするが、思慮浅く、勢いで行動している為に失敗が多い。線路作りや汽車を走らせることに興味・関心が持てないときは、話を逸らしたりその場から離れようとしたり泣いたり怒ったりして、なんとしてでも向き合わないように努力をする。やるべきことを理解できても面倒だと思うと手を抜いたり、大人にやってもらおうとすることもある。指導よりも自分の思いつきや興味・感情が優先。部品や燃料の残数・残量を考慮せっずに突っ走る。その為歪で走りづらい線路を作ったり、大岩に衝突しそう・谷間に落ちそうな危険がある誤った方向に線路を伸ばしたりすることも多い。大人が気付き修正するようにアドバイスするが、意に介さず更に突っ走り続けて失敗することを繰り返す。人懐こい分、初めは手助けしてくれた大人や友人から「だから言ったのに」「いつも同じことしている」「自分できちんとやろうとしない」と思われ、次第にアドバイスや手助けが無くなっていく。社会生活の中で何度も失敗を繰り返し自信を失う。指導を理解しているつもりなのに同い年の子達のように上手に線路を作ることも、汽車を走らせることもできないと次第に感じるようになる。自尊心の低下と共に段々不安が増していき、自分で前に進もうとしなくなる。しかし本来はエネルギー旺盛である為、再度自信を持つと勢いをつけて前進し始める。しかしエネルギー配分が苦手で速攻で燃料切れを起こすこともある。

支援方法

線路作りも汽車の走行も自分でやるべきことは自分でやるように、又走る際は乗り心地や進行方向やペース配分を自分で意識するように根気よく促す。修正が必要だと自分で気づくことができたときは、大人は安全ならば見守り、必要ならば介入しアドバイスする。失敗してしまった場合は、他者のせいにしたり問題から話を逸らし誤魔化すのではなく自分のなかにある原因に向き合うように促し、自分の特性や社会生活の中で気をつける点の理解を深められるよう介入する。原因に向き合うことが苦痛で動けなくなるようならば大人が静かに支える。少しでも出来るようになってきたら、評価し本人が自信を持つように、そして失敗をしても過度に自信を失わないように、失敗を恐れて自分で進めなくなることがないように見守り、必要時に介入していく。

 

LD

線路作りと汽車の運転に例えたら?

大人の指導を理解し取り組むことはできる。線路作りや汽車の運転をすることもできるが、取扱説明書や設計図、地図を渡されても読み解くことは難しく、自分で書き記すことも苦手。

支援方法

苦手な分野を抽出し、スモールステップで理解を促していく。または代替手段を作り、本人なりの方法で理解を深めたり実行できるように促す。


まとめ

上記に限らず、ここに応じて様々な解釈や支援方法があります。

皆さんなりの考え方やアドバイスを教えていただけると幸いです。

今日も読んでいただきありがとうございました!

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