年齢=障害者家族歴な主婦のドタバタのほほん日和

重度自閉症者のきょうだい児として育ち、結婚後は軽度知的障害児二人の母になりました。障害支援分野でNsをやっています ☆

【音読】知的障がいや発達障がいを持つ子は習慣づけよう【意外な学習効果】

皆さん、こんにちは。

子どもたちは只今冬休み真っ最中です。寒くない時期は色々な場所へお出掛けをする我が家ですが、1番っ子と2番っ子は冷たい空気を吸うと咳と鼻水が頻回になり辛そうなので冬はあまり出かけません。

きっと呼吸器系が敏感なのでしょう。そのせいもあってかよく口呼吸だし。

インフルエンザなどの経口感染による風邪が流行する季節でもあるし、こんな時は外出しないが一番です。お正月を家族と過ごしてのんびりまったりを楽しんでいます。

f:id:himawari0growing:20171012095952p:plain

冬休みですが我が子たちは宿題がしっかり出ています。学年の宿題は書初めと音読、おうちのお手伝い、漢字の復習等々。支援級からも国語・算数の基本的なプリント問題をいただいております。

音読は教科書でも自宅にある本でもなんでもいいので、「好きなものを毎日読みましょう」というお手軽な課題です。地味な学習ですが、小学校の先生は音読を本当によく推しますよね。

皆さんの中には音読ってそんなに大事なの?と思うかもしれませんが、それはそれは本当にとても大事なものなのです。

 

そこで今回は音読の効果についてお話ししたいと思います。

 

     f:id:himawari0growing:20190102235808p:plain

 

発達障害と前頭葉の関係

突然ですが、皆さんは脳の前頭葉という部位はご存知ですか?なんとなく名前だけは聞いたことがあるというも多いのではないでしょうか?

前頭葉は名前の如く脳の前の方にある部位です(大雑把な説明ですみません(。-人-。) 

「考えて決めて、いざ行動する」、会話などをして「相手と関わる」ことを上手に行えるようにする働きがあります。また「感情や行動、集中力が暴走しないように理性でコントロールし、ちょうどよい状態を保つ」役割も担っています。いわば人間を動物ではなく、「社会性を持つ生物=人間」たらしめる非常に重要な場所なのです。

   f:id:himawari0growing:20181204082404p:plain

しかし前頭葉が障がいされると「やる気」「考える」「決定する」「人と関わる」等様々な機能に支障が生じます。

近年、各発達障がいや知的障がい等と前頭葉の障がいの関連についての研究が進み、少しずつ謎が解明されてきています。

そして前頭葉を鍛えれば各機能が向上し、障がいが改善される可能性も囁かれはじめています。

 

前頭葉を鍛える方法はこれまで様々な研究がなされており、既にいくつかは高齢者福祉サービスのデイサービス等で実用化されています。

あまり知られていないのですが、実はその方法の中のひとつに音読があるのです!

 

   f:id:himawari0growing:20171003193938p:plain

 

発達障がいや知的障がいを持つお子さんに音読をおすすめる理由

前頭葉を鍛える方法がいくつかある中で、この場でなぜ音読を特におススメするのか???

それは一重に、学校生活での「必要性」と家庭での「手軽さ」によります。 

 

    f:id:himawari0growing:20170913203452p:plain

音読の「学校生活での必要性」

音読は先述の通り、学校での学習で推しに推される学習方法です。小学校の学習では1日一回は国語・算数・理科・社会・生活・道徳等の様々な教科でなんらかの文章を声に出して読むように求められることがあるのではないでしょうか。

そして先生の他にクラスのみんなにも聞こえるように大きい声で、出来るだけスラスラ・はっきりと読まなければなりません。そのため人前でハキハキとお話をする練習にもなります。

(私が子供の頃は皆に聞こえないと読みなおし、なんてことも普通でした。今はダメなのかな?)

     f:id:himawari0growing:20190103000458p:plain

また、当然読んだ文章を理解することも求められます。

学年が上がるにつれてテストの問題は、問題文を理解しなければ解けない問題ばかりになるのです。そのような状況の中でも、音読をすればするほど文章に触れる機会が増えるので読解力も少しずつ向上していきます。

実際に1番っ子は読書の習慣がついてから急に各教科のテストで良い点を取ってくるようになりました。ということは、学習を進めていくためにも音読は全ての教科において有効なのです。

また、音読は第三者から見てもお子さんが文章を読んでいるとしっかり確認できる唯一の方法なのです。そのため読解力向上のためにも先生が介入しやすい学習方法です。

 

以上から音読は

  • 学校の授業で行う場面が多い
  • 文章をスラスラと読んで内容を理解する練習になる
  • 人前ではっきりと大きな声を出して発表する練習になる
  • 先生が、きちんと学習できているか確認しやすい学習方法
  • 国語以外の教科にも有用。学年が上がるにつれてそれが顕著になってくる⇒日々の積み重ねが重要。コツコツ・・・

 

というわけなのです。これらは学校生活でかなり重要なポイントになります。

勉強が出来ればそれで良いというわけではありませんが、学校生活は学習をすることがメインです。支援級に所属するお子さんも普通級オンリーのお子さんも得意な教科、参加できる授業が増えれば増えるほど学校内で活動する場が広がり、集団の中で社会性を育むチャンスを得ることができます。行く行くはそれが自尊心や積極性の向上にもつながる可能性にもなります。

   f:id:himawari0growing:20170929195133p:plain

 
音読の「家庭生活の手軽さ」

前頭葉を鍛える方法は色々ありますが、音読はその中でも特に制限がありません。

天候に左右されるものでもありませんし、本以外に特にこれといった道具は必要なく家庭にあるものでできます。

お子さんが好きな本ならお子さん自身も楽しんでできますし内容によっては知識を広げるためのツールにもなります。お子さんの能力に合わせて難易度を変えられますし、全部やらずに途中で終わらせることもできます。学校があった日の夜でも休日の朝でも、毎日取り掛かるチャンスが必ずどこかにあります。

まさに自由なのです!

1日の中で数分あればできることですし、親も気軽に介入しやすい学習方法です。料理や洗濯の合間に片手間で付き合うことだって可能です。

(我が子たちは私が入浴しているときに突然ドアを開けて宿題の音読を始めることがあります。何故?!)

またお子さんの読解力のレベルや発音、好む本の種類なども知る機会になり、親が我が子の学習能力の現状を把握し今後について考える機会にもなります。

    f:id:himawari0growing:20170929070548p:plain

我が子たちは二人とも軽度の知的障がい児ですが、日々の音読や文章の読解を通して「今どこまでの学習ならできるか?」「どこからが苦手なのか?」を把握しています。

しかしそれは意識してしているのではなく、私たち親は日常の中で自然に、時に楽しみながら行っているのです。

なぜ楽しめるのか?というと、先述の通り我が子自身が好む方法を選ぶことができるので、その結果読んで楽しめている姿がなんとも可愛らしいのです。

親バカです、はい。その通りです。

1番っ子が数年前に好きだった本を、教えたわけでもないのに2番っ子も好きになり、二人で並んで笑いながら読み合っている姿なんて親にとってはもう幸せ以外の何物でもありません。時々私も混ぜてもらっています。

家族皆で図書館や本屋さんにお出掛けすることも楽しくなります。もう学習でもなくただの家族団らんです(笑)。

f:id:himawari0growing:20190103000107p:plain

また読書の楽しみを知れば自然と自分から本を手に取り部屋の隅で静かに読むようにもなります。結構この時間に親もほっと一息をつけたりします。

別に年齢にあった本なんて必要ありません。散々ここまで学習について書いてきましたが、ここで伝えたい音読の本来の目的は前頭葉を鍛えるです!

学力の向上やその他効果は、前頭葉を鍛えようと音読を日々行った結果得られたオマケのようなものです。

 

以上から音読は

  • 天候に左右されることなく家庭でも気軽に毎日出来る
  • 親が何かしながらでも付き合える
  • 親がお子さんの学力の現状や興味・関心を把握するのに役立つ
  • お子さんの能力や好みに合わせて本を選ぶことができる(結構楽しい)
  • 読書自体が楽しみになり習慣化しやすい(=自然と読解力が向上する)
  • 家族団らんや親子のコミュニケーションの機会になる

 

という素敵な利点があるのです。これはもう音読を今日からでも始めたくなりますね!!

   f:id:himawari0growing:20170930055959p:plain

!注意!

音読をするのはお子さん自身です。

継続して行えるようにするために、親は絶対に焦ってはいけません。

読むことを強要したり、うまく読めないからと言って親が不機嫌になったり注意ばかりしないでください。

本が嫌いになってしまうかもしれません。

最初は親が読み聞かせをすることから始めてもいいですし、お子さんが興味を示すのなら物語性のない乳児向けの本で行っても良いでしょう。

陰ながらに応援しつつ、お子さんが無理なく楽しめる環境を作りましょう。

   f:id:himawari0growing:20171002052107p:plain

 

現在1年生の2番っ子(入学前のIQは60程度)が好きな本を紹介します

次に紹介する本は2番っ子が自分から手に取り声に出して読んでいることが多いシリーズ本です。

(1番っ子が選ぶ本はもうだいぶ個性が反映されており万人受けするものではないので割愛します)

男女を選ばず多くのお子さんが好きになれそうな内容です。

かなり絵も多いですが、しっかり文章や話し言葉もあり、しかし文字量は決して多くはないため読み切る分には片言でもそんなに時間は掛かりません。

というか、きちんと物語がありますが絵が多いおかげで取っつき易い構成になっています。

 絵をクリックすると各レビューも見れるので気になる方は合わせてご覧ください。

コんガらガっちシリーズ

 楽天市場版

 

 

Amazon版

 

 

Amazon版を見いていただくと分かる通り、この本は読み手が自分で進む先を選択し話を展開していきます。主人公をはじめ、様々な個性的なキャラクターが次から次へと出てきて楽しませてくれます。おかげで何度読み返しても飽きないし、家族やお友達と一緒に読むとゲーム感覚で皆一緒に楽しむことができます。

声に出して読むとほとんどが主人公のセリフですが、進めば進むほど内容に引き込まれて行きます。盛り上がってくるにしたがって楽しそうな声はどんどん大きくなっていき、途中で飽きることもなく気が付くとあっという間に最後まで読み切っています。

 

 

14ひきのシリーズ

楽天市場版

他色々…

 

Amazon版

 

14匹の野ねずみ家族の日常について、季節情緒たっぷりに可愛らしく温かい絵と共に各見開きいっぱいに描いた物語です。

こちらもAmazon版を見ていただくと分かる通り、文章はページの一番下に1行程度しかありませんが時折1匹1匹の描写が交えてあり、どのネズミちゃんについて書いているのかな?と思わず文章と絵を見比べて考えてしまいます。

 まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回も我が子を例に説明させていただきました。そのため音読というアプローチ自体が合うお子さん・合わないお子さん、色々あると思います。

これに限らずお子さんに合った方法を模索し、少しずつ皆で前にすすめたらいいな・・・と思う今日この頃です。

f:id:himawari0growing:20171024213249p:plain

今回も読んでいただきありがとうございました!

ではでは~。